旭岳〜前富良野岳 アサヒダケ1335m・マエフラノダケ1625m (富良野町・上富良野町)  ■Home
  2017年4月5日 晴れ メンバー2名 秋雲橋周回ルート スキー
  7:05秋雲橋→8:50尾根取付き→(10:30-10:45)旭岳→(13:35-13:55)前富良野岳→〜15:05秋雲橋 周回8:00 休憩含む

旭岳と言えば北海道最高峰の旭岳(2290m)があまりにも有名だが以前より気になっていた十勝連峰最西端にある同名の山(1335m)を予定した。 山名はアイヌ語の「チュプ・太陽」に由来しさしずめ日が昇る山という意味だろうか、たまに上富良野町を通るとびっくりするほど端正な姿を見せることがある。

旭岳の裾野には自衛隊の演習地があるのでルートは秋雲橋から林道を辿り、上富良野町と富良野市の境界尾根を登るしかない。 橋の手前300mに車を止め、スキーで出発すると途中の雪面に「大切にしよう三角点」点名:北布礼別の黄色い標識が出ていて嬉しくなる。 やがて林道の前方に白い頂(写真中)が見えてくるが前富良野岳の南西尾根にある1459峰で林道の終盤になって漸く旭岳の山頂が見え隠れする。 さて樹林の尾根に取付くと程なく斑な灌木帯となり、やがて森林限界を越え白一色に変わる。

雲一つない青空だが靄って後方の芦別岳すら見えず残念である。 一本調子の尾根にジグを切って登行を重ねるとやがて右の1459峰と奥のギザギザした稜線が繋がって山頂展望が待ち遠しい。 そして何度か偽ピークに騙されながらスキーのまま狭い旭岳山頂に到着した。

【旭岳山頂からの眺め】 荒々しい稜線の先に前富良野岳と思しきピークと奥に白く大きな富良野岳が重なり素晴らしい展望である。 当初の予定はここまでだがkitaさんが未踏の前富良野岳を物欲しげな眼差しで見つめ、自分もこの稜線を歩いたことがないので急きょ周回してみることにした。 地図が無くても見通しが効き、前富良野岳にはスキーで2度登っているので何とかなるだろう。

旭岳の山頂からコルまでシールを付けたまま下り、そこからクトーを付けて急な1499ピークに登った。 何と1499ピークの下りはスキーはおろか歩行も困難な程の岩の細尾根で少し戻って南斜面を大トラバースしてコルに抜けた。 コルからは惚れ惚れする様な富良野岳の広大な斜面が目に飛び込んでくる。 さて稜線の雪面は一部硬く、ワカンの爪を効かせながらシートラで歩く。 未踏部を辿る喜びと一抹の不安が交差し、前富良野岳が遠く感じられた。

片側が崖ですっぱり切れ落ちた小ピークはちょっと気持ち悪く上を小さく巻く、するといよいよ白く端正な前富良野岳が近づいてくる。 どっしりした山のイメージだったがこちらから見ると端正でなかなか格好良く、直下のガリガリを登って山頂に出る。 kitaさんが本日二つ目の初ピークに大喜びし、ガッツポーズでカメラに収まる。 山頂から見下ろす旭岳は小さく、そして3時間掛かった稜線のトレースを目で追った。

【前富良野岳山頂からの眺め】真っ白な富良野岳と前富良野岳、境山と下ホロカメットク山、トウヤウスベ山と大麓山に囲まれた広大な原始ケ原を一望、思いがけぬ大展望を楽しむ。 さて日が延びたとはいえ結構な時間になってしまった。 スキーのシールを外し、数日前のスキーのトレースを追って下山とする。

山頂から少し下ると足下に広大な源頭斜面が現れる。 斜度と長さは言うに及ばず雪も滑り易く一気に中程まで滑り降りる。 上にカメラを向けると豆粒の様なkitaさんがみるみる大きくなり、そして小さくなっていった。 沢の下流もまだ雪がびっしりだが流石に重くなって閉口する。 登り・眺望・滑りに大満足して車に戻った。

<2012年の 富良野岳〜原始ケ原〜前富良野岳 はこちら>


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