黒松内川・ぶな滝左股〜黒松内岳 740.0m 道南・黒松内町  ■Home
2009年6月下旬 小雨 メンバー7名 
7:50登山口→(11:00-11:15)山頂→12:45登山口 (休憩含)

登山口から林道を50mほど行った先に小さな「ぶな滝の沢」が流れる。 「林道歩きがない」「遡行距離が短い」「下りは夏道」と三拍子揃った手軽さが売りの沢である。 5年前に初めて左股に入った時は下二股から雪渓が続いて思い出せるのは二股先の滝を高巻いたこと、源頭を薮漕ぎしたこと、下山で採った竹の子くらいなものである。 どうせならまだ登ったことのない右股か重滝の沢にしたかったが話によればこの左股が難易度的に一番面白いとのこと、 シーズン始めの足慣らしと山菜採りを兼ね再訪してみることにした。

c390上二股で水飛抹を上げる左股最大の滝10m     この滝の上は小滝が連なりワクワクする景観だ     小雨に濡れた岩がスパイク地下足袋に辛い

朝からどんよりした天気だが登山口に着くなり雨で力ッパを着て出発する。 入渓するとひんやり冷たい水が久々に新鮮だった。 すぐ奥にある背の低い白っぽい一枚岩の滝が「ぶな滝」である。 ちなみに「重滝の方はかなり大きな滝らしいが秋にでも行ってみようと思っている。 少し先に細く屈曲した5mほどの滝があり、先程のぶな滝より滝らしいが全く記憶になかった。 次の3m程の小滝は小さいながら釜があり岩がぬるぬるしてスパイク地下足袋に手強い。 夏場なら水中から行くが濡れるのを厭がると微妙な登りに変わる。


小滝ばかりで一つ一つの印象は薄いが飽きない沢だ       (前回の上二股の様子、ほんの一週間違いだがずっと上まで雪渓だった)

c280の二股を過ぎてまもなく見覚えのある滝が現れた。 10mちょいの高さの黒い岩肌を垂直に水が落ちるこの支流で一番大きな滝である。 周りは青々した蕗畑だがまだ上にも良いのがあるだろうと後回しにしたら採り損ねてしまった。 此処は前回右岸を高巻いて苦労したが今回は左岸からさくっと巻く。 次々に現れる小滝に気を良くしていると深い釜の5m程の渋い滝が二つ続けて出てきた。 心をくすぐられたメンバーが直登を試みズルッと落ちてしまったが上からザイルを延ばせば何んてことなく登れるから不思議である。 此れを過ぎると早くも水が細くなって枯れ沢になる。 やや育ち過ぎたウドが手を伸ばせばそこかしこにありたちまちザックは一杯になった。 突然、後ろの叫び声に驚き振り返るとメンバーが仰け反って落ちていった。 滑り台のような涸れ滝に足を滑らせ10mほど落下したがザックのコッヘルがクッションになってかすり傷で済んだ。 源頭の薮はかわいい部類で最後に岩場を登って稜線の踏み跡を辿れば山頂である。 今回もガスで展望が得られず残念だ。 雨後の登山路を沢靴で下るメンバーは滑って大変だがスパイク地下足袋はこのときばかりと威力を発揮した。














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