ピヤシリ山から隣の九度山に向かう。
道内では珍しい山名で本州の「九度山」と所縁でもと思ったら温泉前の案内板にアイヌ語の由来が書かれていた。
それによると「ピヤシリスキー場のある九度山は、山頂部の地形からクトゥンヌプリ(岩崖のある山)が山名の由来で〜云々」
さすが北海道の山だと感心するが下からその様子は伺えない。
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ピヤシリスキー場は社会人になって初めてスキーを履いた思い出の場所だが、正直なんでこんな山まで夏山ガイドに載るのだろうと思いながら出発する。
登山口の標識からゲレンデの中の道らしきを辿るとすぐ左の樹林に入り、ジグを切りながら登ってゆく。
暫く眺めは無いが第三リフトから対面の山裾にジャンプ台と紅葉に色づく景色が見えてくる。
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リフト降り場を過ぎてネマガリの頂稜に達すると東に向きが変わり、そして藪の中にポツンと三角点が埋まっていた。
葉の落ちた枝越しに僅かな眺めを得るだけで、まあこんなものかと諦める。
そして何となく明るい頂稜の端へ藪を分け入ると岩が出始め、急に視界が開けてビックリする。
恐る恐る下を覗くと50m程も切れ落ちた岩崖で眺めが最高である。
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【九度山ピークからの展望】北から東に遮る物がなく、先程登った緩やかなピヤシリ山が左に見える。
北に一番高い函岳も見えていそうだが似たような山並みが多く同定が難しい。
全く此処まで来なければ値半減になるところだった。
山腹の白いカンバの木と遠く重なる北見山地の山々が見事な秋の風景を醸し出していた。
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