小滝沢遡行(九段の滝)  コタキザワ (札幌市)   ■Home
2015年7月26日 曇り後小雨 3名 小滝沢〜札幌岳冷水コース
8:00札幌岳登山口→9:30豊平峡ダム→10:00小滝沢入渓→10:45九段の滝→12:00出渓→13:00登山道→13:45札幌岳登山口

蒸し暑い日が続く、午後から雨の気配だがそれまでに上がれそうな小滝沢を予定した。 この沢は札幌岳の中腹から豊平狭に流れる小さな渓で地図に名前は書かれていない。 凡そ遡行向きに思えぬが中程にある「九段の滝」はダム専用道路から眺める景勝ポイントにもなってちょっと楽しみである。

                    

  

札幌岳の登山口からちんたら歩いて定山渓自然の村を通り抜けると夏草に覆われた遊歩道が延びていた。 これを辿るといきなりフラッシュの光を浴びてビックリ、ロボットカメラによる熊の調査だった。 道なりに歩いた積りが二つ目の随道で間違いに気付き、少し戻って漸く小滝沢の橋に到着する。 そして折角だからと少し先のダム園地まで足を延ばして大正解、豪快に水を放流する豊平峡ダムに圧倒される。 周辺は切り立つ岩盤と青々とした樹林に囲まれて紅葉の時期に再訪したい気分だ、 見上げるダムがあまりに巨大で全景が写真に収まらないのが残念である。          



遊歩道の橋から小滝沢に人渓、豊平峡との出合いが大きな滝になっていた。 岩が黒いせいか谷が狭いせいか薄暗い感じだが苔の鮮やかな小滝に気を良くする。 続く小滝の先に水飛沫が見え、滝かと思ったら古い砂防だった。 沢中には流木の他、古い鉄管やパイプなどの残骸も目に付くが、ブタ沢覚悟で来たせいかそれ程悪い気がしない。 むしろ沢の名前にあるように「小滝」がちょこまか出てそれなりに楽しい。



やがて頭上に大きな橋が現れ、眼前の滝に声が上がった。(写真上列右)  10m程の滝は直登が微妙でここは一旦橋の上に出るしかなさそうだ。 さて何処から登ろうかと見回せば崖に囲まれた景観に少なからず威圧される。 そして左岸から橋上に出るとそこはダムに向かう電気バスや歩行者の為の観光スポットになっていた。 上流には絹を垂らしたような「九段の滝」が連なり、後方には「千丈岩」と呼ばれる大きな岩峰が聳えとても良い景色である。



橋の傍から懸垂で下りればと思っていたが滝上まで届かずちょっと甘かった。 橋の両端はトンネルでその上は高い崖になっている。 橋から左岸にザイルを延ばし、ずるずる下降して沢身に戻った。 滝の何段目に下りたか定かでないがそこから釜と滑り台になった連滝を一気に登る。 「トンネルから帰らないで良かったね・・」フリーで登れる小さな核心を楽しんだ。



もう良い所もなさそうだ、490m二股を右に向かうと100m以上続く滑床に再び気を良くする。 そして適当に入った林道には「小滝沢越林道」と書かれた標識が立っていた。 この林道はとても良い道で、初め間違って入りかけた右岸の林道と繋がっていたか?その予定だったのでは?など考えながらテクテク下る。 登山路でとうとう雨が降り出し、すぐ脇に鈴なりのタモギタケを見付けホクホク顔で下山した。 期待するような沢では無いが手短に終わらせたい場合などに良いかも知れない。







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