チロ口川二岐沢三ノ沢〜北戸蔦別岳〜1967峰〜ポンチ口口川  ■Home
     2009年9月5-6日  1912m・1967m(北日高) メンバー3名
     9/5 7:40林道駐車場→9:30三ノ沢出合c943m→10:30大滝→16:35北戸蔦別岳→17:30・P1856C1
     9/6 6:15C1→7:55・1967峰→9:05・c1830m下降点→14:20チ口口川出合→16:45林道駐車場 (休憩含)

9/5 曇り時々雨 幸い雨は止んだが再び今にも降り出しそうな空だ。 しかも晩秋を思わせる肌寒さでモチベーションがいまひとつ上がらない。 駐車場から立派な作業道を1時間近く歩くと北電取水口で干呂露川二岐沢に入渓する。 踏み跡のはっきりしない広い川原を1時間半ほどで支流の三ノ沢へと入った。

標高1000mを過ぎ三ノ沢は一変し核心を迎える     雨の中、地図にある2コ目の滝すんなり巻いた      中盤以降は休む間もなく小滝の連続である 

三ノ沢は初め何てことないゴーロと倒木の沢だが30分も歩くと両岸がせり立ち6m程の滝の奥に屈曲する大滝が垣間見えた。 近づいて岩に登って伺うと30m以上の垂滝で周りは絶壁に固まれていた。 さて何処から高巻こうか? 左岸の段状になった岩場も登れそうだがやはり木が多い右岸が無難である。 大滝からだいぶ手前の適当な小尾根を数十m登るが斜面が急でトラバース出来ずより高みに追いやられた。 なおも高巻きを続けとりあえず笹に掴まり水平移動するが岩壁にぶち当たりそうで更に斜上する。 途中で大滝基部から延びるルンゼを越えると漸く先が見え一安心する。 結局沢身に戻るまで1時間半も掛かってしまった。 これほどの大高巻きも久々だったがまだ体力に余力のある序盤で良かったと安堵する。 雨が降りだしカッパを着て歩き出すとすぐ地図にある二つ目の滝8mでこれは右岸をサックリ巻く。 そしてc1150mを過ぎると滑と小滝が延々とc1470の二股まで続いた。 水流が少なく何れも快適に登れぐんぐん面白いように高度を稼いだ。 沢は一旦ガレて早々と水を2リットル汲んだが1650m過ぎまでチョロチョロ流れていた。 c1600mでちょっと判断に迷う二股になった。 予定は右股だが左股の方が開けて水流もあったので山頂直登を選ぶ。 沢は次第に源頭の雰囲気に変わりたまにガスが消えると谷間に色づくナナカマドや草もみじが早くも山肌を彩っていた。 c1800mを越え沢型が怪しくなるとハイマツに掴まったがすぐに浅いハイマツが続いてホットする。 藪漕ぎらしいものも無く低潅木と草地を踏んでピークに出たと思ったが北戸蔦別から北へ100m程の従走路だった。 ピークを踏み30分でP1856に着くと3張り程テントスペースがあってザックを下ろした。 濡れた体が寒くて堪らず大急ぎで服を着替えて安着祝いを始めた。 食当Chiさんの作る麻婆春雨は肉と野菜とスープで増幅され腹一杯になった。 珍しく酒を余し9時前に就寝、夜中に雨がテントを叩き時々額に落ちる雫で何度か目が覚めた。

     
水量は少ないものの滑滝はc1470の二股まで続いた   紅葉の始まった源頭を詰めこの辺が山頂と思いきや   翌日、1967峰を越えポンチロロ川の下降点へ向う 

9/6 曇り時々小雨 今日は1967峰を越えポンチロロ川を下るだけなので余裕である。 朝飯はうどんに夕べの麻婆春雨を混ぜて煮込んだら結構いけた。 昨日より天気は良いが幌尻岳も1967峰もガスに隠れている。 縦走路は熊の糞がやたら落ちて笛を鳴らすのも面倒くさい程だった。 何度かアップダウンを繰り返し意外にあっけなく1967峰に達する。 Ibaさんが初ピークを踏んだが折角の展望がお預けで残念だった。 先頭に続いて下り始めると何となくルートを外してる気がしたがいきなり縦走路がプッツリ途絶えてしまった。 鋸目の入った踏み跡に騙されP1857に向う北尾根を下りかけた訳だが色んなバリエーションがあるものだと感心した。 今日2度目の1967峰ピークに登り返しピパイロJ P手前のコルに下ると古びたテープが付けられ下降を始める。 ポンチ口口川の源頭は熊の掘り返しだらけで一人では絶対に居たくない場所である。 急な草付き斜面はよく滑りChiさんは尻滑りで下って行った。 水が出始め枝沢が合流しだすと黒光りした小振りの滑滝がちょこまか現れる。 今まで大きな滝場もなかったがc1250mから釜を持った滝がいくつか現れ巻いて下った。 これらは何れも5m程の高さだが直登が困難なものばかりである。 凡そ単調な川原歩きが続いたが印象的なのは1967峰から落ちる支流がどれも急な滑滝だったことである。 初めて沢中に日が射して来た!明るくて綺麗だ。 ポンチロロ川の下降は思いの外時間を要し漸く三俣を過ぎる。 チロロ川本流の右岸・左岸に延びる古い作業道跡がなければ日が暮れていたかもしれない。


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