北ペトウトル山  東大雪   1421m  (鹿追町)  地図はこちら  ■Home
2012年5月13日 ツボ メンバー5名 山田温泉ルート
8:50林道→9:25尾根取り付きc900→(11:20-11:30)北ペトウトル山1400m→(12:00-12:10)北峰1421m→14:00林道

ナキウサギの生息する然別湖の自然は秘境と呼ぶに相応しいが、 札幌から遠いイメージがあって滅多に足の向かない山域だった。 ところが高速道路が延びて一気に距離が縮まると未踏の山を始め どうせなら湖を囲む全ての山に登ってみたいと欲が出始めた。 周辺の山並はどちらかと言うと女性的で何処となくニセコの山に似た感じがすると思っていたが、 どちらも同じ溶岩ドームで生成された火山群だったのは興味深い。 ちなみに然別火山群の生い立ちなどは鹿追町のHPに詳しく紹介されている。

思いのほか雪解けが早く今年早々藪を漕がされる    北ペトウトル山からの展望は素晴らしい!湖を堰き止めるように並ぶ山々の中で1414峰が目立っていた
ペトウトルとはアイヌ語で「ペト・ウトル/川・の間」を意味し、 ウペペサンケ山から流れるヤンベツ川と然別川に挟まれた南北の山塊を指している。 南ペトウトル山1348mと北ペトウトル山1400mの中間には端正な無名峰1414mがあり、 手元の夏山ガイドには1425mと書かれているのでちょっと気になる。 それが正当であれば今回登る北峰1421mより僅かながら高くなり無視できぬ存在になってしまう。 さて北ペトウトル山には登山路がなく残雪を踏んでしか登れない。 アプローチとしては山田温泉に近い然別峡峰越林道を辿って東尾根に取り付くのが手っ取り早い。 ただ糠平〜然別の道々85号は冬季間閉鎖になり5月の連休あたりでないと開通しないので注意がいる。 林道ゲートを出発して10分もしないうちに道が分かれ、 左は北ペトウトルに向うブッシュ道、右は遠望山と石山に向う道となる。 雪で濡れた笹を分け林道終端から鹿道とも踏み跡ともつかぬ藪の斜面に取り付いた。 広葉樹と針葉樹の混合林には時々コーステープが目に留まり、雪を求め倒木を避けながらコース取りに苦労させられる。 次第に雪が出るがズッポに参りながらも無いよりはましそんな状態が暫く続く。 やがて尾根らしくなると背の低い潅木越しに隣の遠望山が羨ましい程の白い斜面で望まれた。 「次はあれだね!」と元気なメンバーに「あれはスキーでいきたいね」 と受け答えしながらルートを考えたりする。 頂陵が近づくと漸く雪面になって木立のない山頂が見えてきた。 背の低い笹の山頂でまずは「二等三角点」を確認、ハイマツ越しに360度の展望が広がっていた。 北峰1421mの左右に十勝連峰とウペペサンケ山、右手に石山、遠望山、そしてナイタイ山、 反対側には目立つ1414m峰と南ペトウトル山、然別湖とシンボル的な天望山(唇山)、白雲山、東ヌプカウシヌプリ、西ヌプカウシヌプリ・・・ こんなに展望の良い山だとは思わずちょっと感激だった。

北峰はもう一回来てもいいかなと思わせる山だった  青空から日が射し込むとウペペが急に輝き出した    北東尾根を下っての周回は変化があって楽しい 
双耳峰のこの山は三角点のある北ペトウトル山のほかに最高点1421mの北峰を持っている。 様子を伺うとハイマツを50m下って70mの登り返しで、雪解けが早かったせいかかなり条件が悪そうだ。 「ここでご馳走様してもいいかなあ」とのつぶやきも耳にするが、 北峰を踏まずに帰れば後悔するに決まってるので聞こえない振りしてどんどんハイマツと潅木の尾根を下った。 手袋が濡れて冷たかったが鞍部からは締まった雪が出て助かり、尖った山頂を目指して急な雪面にステップを刻んだ。 登り切ると山頂は意外に平坦で「北ペトウトル山」の標識が転がっている。 こちらの方がよっぽど山頂らしく日高の山々まで見える大パノラマに感動する。 さて隣のピシカチナイ山の割れた山頂が気になりつつ早々に下山とする。 再び北ペトウトル山へハイマツ漕ぎで登り返すのは勘弁である。 北峰から林道へ至る北東尾根に雪が付いてるのを見てこれを下ることにした。 尾根通しに小さな雪庇が張ってるが埋まらずすこぶる快適である。 お天気がだんだん良くなり青空に日が射すとウペペサンケ山がぐっと迫力を増し思わず声が上がった。 1185標高点からは倒木が少し出てきたが登った尾根よりずっといい! 最後に小沢を渡ると数m上に林道があった。 たまたま下った尾根だったが遅くまで雪が残り、 二つピークを踏んで飽きずに下れるのでお勧めである。

























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