木古内町の桂岳は数年前に改訂された「夏山ガイド道南・夕張の山」に追加された山で津軽海峡や函館山などの展望が良いことで知られている。
二年前に雨で引き返したので再訪するなら天気の良い日にと思っていたが、東北遠征の帰りに丁度良さそうなので寄ってみる。
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夜中にフェリーを降りて駐車場で仮眠、ぐっすり寝て目が覚める。
左に函館山を眺めながら上磯に入るとセメント工場の上に目指す桂岳が見え、コンビニで腹ごしらえして林道に入った。
枕木山荘は二年前に既に廃業していたが新幹線が開通し、そして江差に延びる高規格道路が建設中でその橋脚の高さに驚く。
さてゲートに頑丈な鍵がぶら下がっていたので3kmちょいの林道をテクテク歩く。
つやつやしたトチノミが転がって道の途中に大きな老木を見る。
実家では焼酎に漬けて湿布代わりに使っていたが栃餅などにしても食べれるのだろう、勿体ない気がした。
道端にピンクの蕾が可愛らしいミゾソバ(溝蕎麦・写真)、ミズヒキ(水引)、リンドウ(竜胆)、サラシナショウマ(晒菜升麻)、ツリフネソウ(釣船草・写真)が目を楽しませる。
1時間ほどで急尾根に取り付きゼイハアゼイハアとキノコを踏まないように登ってゆく。
気持ち良いトドマツの中に広い道が続いて一安心たが送電線と交わる辺りのトラバースが藪で分かり難い。
棘草にチクチクやられながら尾根に復帰すると再び刈払った道になるが先日の台風でカンバの倒木を数か所跨ぐ。
もっと酷い道を想像していたのでこれくらい何の何の、最後の急登で視界がどんどん広がってくる。
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反射板のポコと山頂は双耳峰で草を分けて鞍部に下るとそこから明瞭な道が延びていた。
山頂は反射板のポコより少し高いが笹と灌木に囲まれてやや残念な眺めである。
それでも函館山から駒ヶ岳まで亀田半島の山並みを見渡せ、また駒ヶ岳の山容が山頂と反射板で変わるのが不思議である。
展望の良い反射板に戻って一休みして海峡越に昨日の八甲田山を探しながら下山、
帰りに寄る積りだった五丈の滝の案内板を見逃したのが悔やまれる。
せせらぎ温泉でさっぱりして高速で帰札、天気に恵まれ割安感(18,000円)のある連休だった。
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【桂岳山頂からの眺め@】
雲が広がってきたが島の様な函館山と市街地が手に取るように近く、
近郊の横津岳、袴腰岳、庄司山、三森山、蝦夷松山など子供の頃に眺めた山々が一望できて嬉しい。
今年登った泣面山や古部丸山、恵山はこれらの陰に隠れているようだ。
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【桂岳山頂からの眺めA】
方や知内方面に目を転ずると大千軒岳のすぐ横に七ッ岳の尖がりが目立つ、
反射板のポコからは江差方面に八幡岳らしきポコポコが見えるが定かでない。
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<昨日の 井戸沢〜(八甲田)大岳 はこちら>
<二年前に桂岳をパスした 釜の仙狭 はこちら>