狩場山 1520m 南東尾根〜千走川東面沢ルート 残雪期・春スキー (島牧村) 地図はこちら  ■Home
2011年5月22日 晴れ メンバー5名
5:30道路260m-6:55キャンプ場-11:05狩場山-12:25キャンプ場-14:10道路260m

道南の最高峰である狩場山は冬に日本海から運ばれた雪が遅くまで残りどっしりした山容と相まって遠くからでも良く目立つ山である。 GWには残雪を求め古くから春スキーの山として知られているがアプローチが長いため通常一泊は必要である。 最近ではタイムリーな融雪を狙って日帰りが一般的になってるが林道は自然融雪任せゆえ開くのは5月下旬、 雪の状態と林道融雪の見極めが難しく、年によって当たり外れを覚悟せねばならない。 

 カスベとメップを背にして急な尾根に取り付く二人  大展望に恵まれ嬉々として初ピークを踏むメンバー  大斜面を自在に滑降、春スキーの醍醐味を堪能する!

すっきりしない天気だが明日の好天を期待しニセコ道駅で待ち合わせる。 これから狩場山の林道融雪端にテン泊するだけという気軽さから車中宴会で島牧へ向った。 千走川温泉を過ぎ周辺の雪は皆無でこの分だとキャンプ場まで行けるかなと期待した途端、道路工事のゲートが? 続いてユンボが道を塞ぎ一気に酔いが醒めてしまった。 近くにテントを設営し「何て気の利かぬ土建屋だ、覆工板くらい敷けないものか」とぼやいてみたところで始まらない。 厭なことは明日考えることにして乾杯し、野菜鍋に舌包みを打った。 そんな訳で翌朝は予定よりだいぶ早起きしたが必然的にほぼ全員二日酔いである。 スキーを担ぎキャンプ場まで6kmの乾いた道路が空しい、喜んでるのはゴンだけだ。 キャンプ場からは断続的に残雪が現れ1kmほど先で漸くスキーを下ろした。 芽吹いたばかりのブナの新緑が実に気持ち良く道南の山を実感する。 c600mで林道から離れ千走川支流東面沢沿いに進む、暫く沢詰めする積りだったが穴だらけなので適当なところから南東尾根に取り付いた。 雪の融けた急斜にネギが密集してたが採る元気もなく、そんな人間の気持ちを知ってか知らずかゴンが直登してゆく。 登るに従い少しづつ展望が開けカスベとメップがやけに尖がって見え、大平山が何とも形良い。 いよいよ斜面が急になるとHさんに泣きが入り、これ以上怖くて登れないと言うのでツエルトで待機してもらった。

 源頭から下流まで標高差800mの無木立斜面が続いた  東狩場山の稜線は殆ど全てがオープンバーンである  まさか林道を歩かされるとは、人も犬も疲れ果てた

1239を越え漸くなだらかになるがまだ標高差300mを残す気の長い尾根である。 尾根の左は以前遡行した千走川南東面直登沢の源頭で一見素晴らしい斜面だが至る所にクラックが入り全層雪崩が怖い。 滑降する右の源頭も負けず劣らず大きな斜面ながらクラックは無さそうだった。 ようやく到着した山頂からの展望は素晴らしく羊蹄山、遊楽部岳、奥尻島と360度の展望が得られた。 山頂から白い尾根がそれぞれフモンナイ岳とオコツナイ岳へ延びその先に日本海が広がっている。 暫くのんびりしたい気分だが、そろりそろり源頭を伺うと思わず身震いしたくなるような急斜面が広がっていた。 思い切って飛び込むと表面が調度よいザラメで最高のコンディションである。 今まで一番元気だったゴンと立場が逆転し、滑走する飼い主を腰の引けた犬が追った。 沢の中域を過ぎると数箇所でクラックが走り刺激しないよう通過する。 待機メンバーと合流した後、再び沢を滑降してブナ林を抜けた。 千走川東面沢は見た目以上に滑り応えがあり満足する。 帰りに炭酸水で有名なドラゴンウォーターを探しに寄ったが見つからない。 再びテクテク歩くのが辛らく、道すがらタラの芽、うど、蕗をお土産に頂いた。 当初、狩場山のルートとして考えた東狩場山周辺にもよさげな斜面が広がり、 キャンプ場をベースに狩場山と東狩場山の二山でバリエーションを組んでも楽しいと思う。

<2014 東狩場山〜狩場山(春スキー再訪)はこちら>























inserted by FC2 system