水量は少なく1430mでようやく現れた6mの滝は右岸を直登する。
久々の好天に恵まれ開けた明るい沢に心が躍るが気温が低く汗一つ掻かなかった。
1550m二股から200m程がこの沢の核心となる。
本流の左股からはいきなり3m+8m二段の滝となり水飛沫をあげている。
まず一段目を上がり次の二段目は水流のすぐ左手、濡れて黒光りする凹部にルート決める。
滑る岩に神経を使うが上部は適当なホールドがあり最後の一手を慎重に落ち口へ直上する。
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極端なV字谷となり小滝が連続する 1610m-6mチムニー状の滝 1650m-6mハングの滝
次第に斜度がきつくなり両岸が狭まって極端なV字谷となる。
振り返ると青空にトムラウシ山が良く見えた。
c1610で6mチムニー状の滝が現れる。
両岸はのっぺりして滑りやすそうだが短い手足を思いっ切り突っ張り水を被らぬよう攀った。
続くハングの滝6mは登れそうもなく左岸を高巻くが岩がボロボロで気を遣う。
c1650で顕著な二股となる。
右は険しいV字状の滝となって北峰1967mピークに抜ける。
ここは本流の左を選ぶと3m-5mの小滝が次々に続いたあと細い滑滝となる。
斜度があって滑りやすく下降には使いたくない。
難所が終わっていよいよ水が雫となって滴り落ちている。
ああ此処が石狩川の源頭なんだと妙に感動する。
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一味違う石狩直登沢からの石狩岳 最低コルまで部分的な藪と長いアップダウンが待つ 石狩直登沢の沢筋と中央が石狩岳の山頂
ルンゼを選んで背の低い這い松と草付きの急斜面から山頂の数m南に飛び出した。
展望が抜群である!十勝連峰から北大雪まで名だたる山々に囲まれ、ひと際ニペソツの鋭鋒が天を突いている。
登りで一切ザイルを出さなかったせいもあり予定よりだいぶ早く着いてしまった。
陵線で星でも見ようと一泊装備で来たが気が変わり明日は仲間と一緒に十勝岳でも登るかと言う話になった。
展望を楽しみながら藪化が進む稜線を最低コル1289mまで辿りペテトク沢より戻る。
土場に着いたら石狩川を河口から3年間撮り続け出版を目指しているカメラマンがいた。(お雇い人夫3名付き)
車を走らせ白銀荘キャンプ場の宴会に合流する。
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