石狩岳1967m 〜音更山1932m 〜ユニ石狩岳1756m (十石峠冬尾根ルート) ■Home
  2011年3月中旬 メンバー4名 (上士幌町・上川町)
  3/19 8:15音更川18の沢林道→9:05音更川林道→14:05十石峠1576mC1
  3/20 8:10十石峠C1→(10:40-10:50)音更山→(12:15-12:25)石狩岳→13:45音更山→15:45十石峠C1
  3/21 6:10十石峠C1→6:55ユニ石狩岳→7:15十石峠C1→9:55音更川18の沢林道

春分の日の三連休は石狩川源流に聳える東大雪の名峰石狩岳を計画した。 十勝三股から林道を辿り十石峠の冬尾根を登った陵上をテン場として、 一日目は音更山を経由して石狩岳をピストン、二日目はユニ石狩岳を踏んで下山する予定である。 暦の上では春とはいえ山の3月は強風が吹き荒れころころ天気の変わる難しい時期である。 まさにお天等様次第と言える山行だが何としても穏やかな天気を願った。 十勝と石狩の境界となる十石峠の天辺にテントを張ってご来光と夕日を拝み 雲上に浮かぶ北海道を代表する山々の雄姿を堪能したい。 そんな期待が膨らみザックは酒でずしりと重さを増した。

音更大橋の上から十石峠とユニ石狩岳が望まれた   一晩中風で悩まされたが翌日は素晴らしい快晴だった   ユニ石狩岳に見送られる。白い山肌に夏道が見える
 3/19土(曇り時々晴れ) 層雲峡のコンビニで腹支度をしながら気になる予報をチェックする。 天気が少し期待できそうなのは20日のみ、21日は雨の予報だった。 意外にも東大雪の山並みがすっきり見えはやる気持ちを抑え三国峠へ車を走らせる。 十勝三股に着き長い林道歩きを覚悟すると何と道が除雪され思わず顔を見合わた。 今年は鹿撃ちであちこち林道が開いてると聞くがここもそうだったとはニンマリだ。 「間違って撃たれたらどうする?」変な心配をしながらニペソツ山の分岐を分け尚も直進する。 もう半分は過ぎたろうか?車が抜かりそうで心許なく途中にデポしスキーで出発した。 暫くして音更大橋の上から十石峠とユニ石狩岳が望まれ歓声が上がった。 「すぐ行くからまってろよー!」 順調過ぎる展開に浮き足しだつ思いだが雲の動きが早いのが気になった。 結局・750mまで除雪されてたが2時間ほど短縮されラッキーだった。 その後は靴が沈むラッセルで次の音更林道に進み820mの屈曲より裾野に入る。 緩やかな樹林帯の中は迷いそうなほど広い、 気温が高くシールだんごと腐れ雪に苦労する。 高みを目指し十石峠に至る南東尾根に取付き標高を稼ぎ出す。 木が斑で下りの楽しみな快適尾根だったが西風が強く寒かった。 尾根が痩せ稜線が近づくと雪を伴い視界が50mを切る中で十石峠に到着する。 ユニ石狩岳のコルと樹林帯にテン場を探したが結局十石峠ピークの東斜面を均し風除けブロックを積んだ。 強風が激しくテントを揺さぶり、夕日に染まる山々を眺め1杯やる目論見など木っ端微塵に吹っ飛んでしまった。 米を焚きカレーを食べ早々と7時半にシェラフに入った。 一晩中頭をばたばた叩かれながらも何とか寝れるものである。 未明に目が覚めると換気口から雪が舞い込んで各人のシェラフの上は白かった。 4時に外の様子を伺うと20cmの降雪で地吹雪が収まらずふて寝を決める。

ニペソツ山とウペペが目に飛び込み歓声が上がる   真青な空と白い峰々の景観に感動、足取りも軽い   大きな音更山に到着、 真っ白な石狩岳が呼んでいた
 3/20日(晴れ) いい加減、寝てもいられず再び外の様子を伺うと好天の兆しである! 朝飯を食べじりじりしながら風の収束を待ち2時間遅れで出発する。 十石峠の腹をスキーで巻き振り返るといつの間にか雲が消え真っ青な空に端正なユニ石狩岳が目を見張った。 更にクマネシリ山塊の向こうに阿寒の山々や遠く斜里岳も望まれ初っ端から感激する景観が続いた。 吹きさらしの稜線で風に煽られながらポコを二つほど越え眼に飛び込んできたのは秀峰ニペソツ山とウペペサンケ山の美しい山容である。 天を突く頂からは雪煙が舞い相当な風の強さを想像させた。 音更山は大きな山だった。雪面が固くズッポの苦労はなさそうなので急な登りを前にシーデポする。 そしてぐんぐん高さを稼いで標識の立つ平らな山頂に到着した。 眼前には石狩岳の真っ白な山容が仰臥し時間が押してるがこうなりゃ行ける所まで行くしかない。 大急ぎで雪の飛ばされた岩礫を下ってコルに出ると細い陵線の東側に大きな雪庇が続き途中一人が大穴に嵌った。 右の大きな谷から吹き上げる風が強烈で顔が痛く手の痺れる寒さだった。 シュナイダー分岐を過ぎいよいよ石狩岳の白い壁と切り立った岩ひだが迫ってくる。 雪面にアイゼンを蹴りこんで登ってると空に飛行機雲が延びていた。 何とも絵になる光景だが下を見れば谷底で恐怖心が沸いてくる。 そして何とか時間内に山頂に立ち達成感で一杯、厳冬期に登ることができ満足である。 十勝連峰−トムラウシ−五色ヶ原−旭岳−北大雪−ニペソツ−ウペペなど,とにかく全てが見渡せた。 さて暗くなる前にテン場に戻らねばならない。 今度は反対の頬を叩かれながら直下の急斜面を下る。 音更山を越え再びスキーを履いて最後のポコを越える時、メンバーが転倒しその弾みでシールが外れ空中を舞った。 こんなことは初めてだったがテントが近く胸を撫で下ろした。 五目御飯を作り残りの酒を空け9時半に就寝、漸く風が収まって静かに寝れた。

最後に石狩岳の白い急斜面にステップを刻んだ    石狩岳山頂からは360度の展望が得られ感無量である  夕暮れ前に戻らねば 、ほとんど休まず往路を戻った
 3/21日(曇り後晴れ) まだ夜中かと思ったら隣がもう5時だと言うので急いで起きる。 ガスですぐ前のユニ石狩岳も見えず昨日と打って変わり妙に暖かった。 さっさと帰らねば本当に雨が降るかも知れない。 ユニ石狩岳は石狩岳や音更山と比べ標高でかなり見劣りする山である。 名前の「ユニ」はおそらくアイヌ語だと思うが英語のuniならあまりに味気ない。 私一人が初ピークだったがこんな天気でも皆んな付き合ってくれた。 テン場からアイゼンで雪の薄い斜面をガシガシ登ると40分で山頂だった。 何んにも見えない、夏の景色を見にまた来よう。 さっさと下山し急いでテントを撤収した。 尾根の滑走は荷が軽ければ楽しかったろうに転ばぬよう足を踏ん張るのが精一杯だ。 2時間掛からず林道に出たのは上出来と言える。 今回は陵線の風に散々苛められ一時はどうなるかと思ったが予定を全て消化できたのは幸いである。    <夏の石狩沢〜石狩岳〜ペテトク沢はこちら>


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