浜益岳1257.7m〜 雄冬山1197.6m ( 樺戸山地)地図はこちら No1 No2 ■Home
2002年4月下旬(GW) 晴れ  浜益岳コ−ス  登り3.20 下り5.10  総時間8.30 (登り)標高差1091m 総距離23.0km
登山口→(2.05)浜益御殿→(1.15)浜益岳→(0.40)雄冬山手前881コル→(1.40)雄冬山→(1.20)浜益御殿 →(1.30)登山口

国道231号送毛トンネルを抜けると朝焼けの樺戸・増毛山塊が目に入った。 特徴的な黄金山をはじめこれから目指す浜益岳が朝日を浴び登頂意欲を掻き立てる。 浜益村幌の集落に入り神社手前で左右どちらの林道を選ぶか思案する。 ちょうど通りすがりの婦人に尋ねると「山にいぐ人はみんな学校のみじみたいだよ、一人でいぐのかい?気付けでいぎなさい」ありがたいお言葉を頂戴する。 それにしてもこの辺の人は朝が早い、まだ5時になったばかりなのに外に何人も見かける。 最終人家から舗装が切れ暫く砂利を走るが雪が何処にも見当たらず心配になった。 今日はGWの4月28日だが桜が咲くほど暖かく結局、林道合流点を過ぎ533m地点まで車を入れることができた。 車2台が止めてあり、内1台はC0テントを撤収中のスキー組4人だった。

 仕方なく雪の消えた床丹林道支線を進む    浜益御殿と左に雄冬山を望む、雪が少なく斑だ  浜益御殿を過ぎたコルにぽつんと置かれたテント

さて適当な所で林道を離れ615の尾根に取り付く予定であるが、辺には雪が全く無いばかりか薮状態ですっかり計画が狂ってしまった。 すぐ後からやって来た岩見沢の田村さんという方も戸惑ってる様子でとりあえず一緒に床丹林道を歩いてみることにした。 ところが数百mも行くと地図にない二股となり?後から来るであろうスキー組を待つことにした。 ところが彼等も初めての山のようで心もとない様子である。 「皆んなで行けば何とかなるさ」とばかり右の林道を進んだ先で漸く雪のつながる尾根を見つけルートに戻ることができた。 幾度かブッシュを漕いだが650mを超えると視界も開け快適な堅雪となる。 やれやれ初っ端からいいアルバイトをさせられた。 スキー組と別れて先行し、後ろに日本海、右に浜益岳のニセピーク、左に雄冬山を見ながら浜益御殿を目指した。 二つニセピークを超えて浜益御殿に出ると浜益岳やどっしりした暑寒別岳を眺めることができた。 道新スポーツの記事によれば昔この地が浜益と増毛を結ぶ全長28キロに及ぶ山道の要所だったとは驚きだ。 幾人もの先人がここを通ったかと思うと感慨深い。 浜益御殿の由来を田村さんに尋ねると「山の形が鰊御殿に見えるからではないか」とのことで妙に納得がいく。 予定として先に浜益岳に行き12時まで戻ってこれたら雄冬山まで足を延ばす積りである旨を告げると田村さんも同行したいと言う。 心強い相棒が出来て嬉しい。浜益岳へコルを下る途中にテントが一つあり、下に止めてあった車の山岳会5人組だった。 彼等は昨日・今日とテン泊し明日下山するらしいがあの小さなテントの中で日がな一日どう過ごすのか気になった。 浜益岳山頂に登る途中でマッターホルンのような群別岳が目に飛び込む、あのくさびのような頂はどう登れば到達できるのか?いつか登ってみたいと思う。 田村さん曰く「かつて暑寒別岳から群別岳へ夏道が切開かれていたが熊の巣を通る為、廃道になってしまったらしい」勿体無い話だと思うが容易に登れない方が魅力的で良いかもしれない。 そして急な尾根を登って山頂に至る。 群別岳に延びる稜線には雪庇が張り、浜益岳山頂の北面は落ちるような急斜面、南面は雪が無く這松が顔を出していた。 日本海を背に幌天狗と群別岳、暑寒別岳、雄冬山と雄大な増毛山塊が一望できた。 GWのせいか下山途中10人以上が登ってきた。 浜益御殿を巻いて雄冬山へ続く広い尾根を歩くとこちらは一転して人影が無い。 1000mを過ぎハイマツや笹薮を漕がされ漸く広い山頂に到着した。 かつて陸の孤島と呼ばれた雄冬の村は三方を山に囲まれ人の往来を拒絶するかのようである。 風も無く暖かで静寂なひと時を過した。 浜益御殿からの復路は615から沢形の残雪を下って林道に出た。 ずいぶん雪解けの早い年に当たって苦労させられたが良い思い出になりそうだ。 <2011年の浜益岳〜雄冬山はこちら>

 浜益御殿から浜益岳山頂(左ピーク)      浜益岳山頂直下の雪庇と急峻な群別岳      浜益岳山頂(岩見沢の田村さん)
浜益御殿から見る雪解けの進む雄冬山     雄冬山の日の当たる斜面は笹が出ていた      雄冬山から群別岳と浜益岳を望む
 
上写真↑ 浜益岳 山頂から東方、中央(暑寒別岳)、小さな南暑寒別岳の山頂、右端(群別岳)
 
上写真↑ 浜益岳山頂から東南〜南方、左端(郡別岳)、尾根続き中央(幌天狗岳)、その中間に遠くピンネシリ山  
 
上写真↑ 雄冬山山頂から西方、かつての陸の孤島雄冬、三方を山に囲まれ山道を通った先人の苦労が偲ばれる 


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