函岳  ハコダケ 1129m (美深町・音威子府村・枝幸町)   ■Home
2014年10月12日 晴れ メンバー3名
タイム:計測不能

函岳は道内(離島を除く)1000m以上の山では最北に位置し、北海道百名山(道新)に選定された山である。 昔はスキーでの登頂しか選択肢が無かったと思うが、 今は山頂レーダーの道が開放され誰もが容易に360度の展望を楽しめるようになった。 登山としての価値は無さそうだが道北の山巡りの序でにどんな所か寄ってみることにした。

         
             三頭山を終え、今日の宿に向かって道北スーパー林道をひた走る。 全長34kmのうち27kmのダートは流石に長く、漸く薄暗くなった駐車場に到着する。 ガス中にぼわっとヒュッテが建って、ありがたく中を使わせて貰った。 「明日は本当に晴れるのか?、展望のない函岳なんてつまらないよな」 お湯割りを飲んで早々に潰れたが外は満天の星だったらしい。
         
             翌朝、起きると月と星が出てかなり冷え込んでいる。 う〜ん、これはかなり期待できるかも知れない、がっつり着込んで出発する。 と言ってもレーダードームまで僅か200m、たったの3分と呆気ない。 山頂には箱を重ねたような岩があり、それが名前の由来となっている。
          

さすが宗谷管内の最高峰だけあって360度の展望に嘘偽りはなく、 眼下に広がる雲海と山々がまるで海に浮かぶ島の様である。 ゆったり動く雲が幻想的で、確か「いいちこ」か「鏡月」のCMにこんな風景があったような気がする。

         
          

函岳に並んで坊主山と熊野岳がシルエットを描き、その向こうに海とも雲ともつかぬオホーツク海が望まれた。 今まで漆黒だった山並みが徐々に濃紺に変わり、色づく東の空に向かって何度もシャッターを押した。          



         
            林道の看板に通行は10月中までと書いてあったので今週が最後だったかも知れない。 草木に霜が降り、岩の上が凍っていよいよ冬の訪れを感じさせる。 今朝はヒュッテで2℃だったから外は氷点下だと思うが帽子と手袋を忘れじっとしているのが辛い。
         
            空の色がピンク〜オレンジ〜赤へと変化し、そして5時40分、雲海の上からとろけるような太陽が姿を見せ始めた。 今年、山の上でまじまじと御来光を見たのは藻岩山での初日の出以来ではないだろうか、神々しさに思わず合掌する・・・
         
            新しい山頂標識の横に一等三角点が埋まっていた。 利尻山は雲海に隠れちょっと残念だが素晴らしい眺望に満足する。 隣のレーダードームはやはり山岳には邪魔な存在で雨雪を監視する開発局の施設だった。 どうりで林道にしては良く整備されている訳である。
         
            敏音知岳から眺める函岳、ぽちっと小さなドームが無ければ分からないほどだらっとした山容である。 函岳は冬にスキーでと思ったこともあるが移動時間と道があるのを知ってモチベーションが維持できなかった。 何でここが北海道百名山なのか?という気がしないでもないが山の価値観は人それぞれだ。 それにしてもとうとう車で来てしまったか・・・少々複雑な思いを抱きつつ次の山に向かった。


<昨日の 三頭山 はこちら>
<次の 敏音知岳 はこちら>



          










































inserted by FC2 system