八甲田山(赤倉岳〜井戸岳〜大岳)山スキー 1548m・1537m・1585m  (青森県)   ■Home
  2017年5月4日 晴れ メンバー4名 箒場岱(ほうきばだい)ルート スキー
  8:55ロープウェー山頂駅→10:15赤倉岳→10:20井戸岳→10:55大岳ヒュッテ→(11:25-11:45)大岳→13:00箒場登山口 登り2:30/下り1:15 休憩含む

一度モンスターが出来る頃の八甲田山を滑ってみたいがもう暫くは休みの関係で無理、 どうしても計画はGWになるが天気が悪かったり雪解けが早かったりなかなか実現しないでいた。 さて今年のGWは天気が良さそう、また事前情報で残雪が豊富と聞き俄然やる気が湧いてくる。 フェリーを降りて八戸の八食センターで寿司をつまんだら隣に買った海産物を焼いて食べれる七厘村というコーナーがあって後ろ髪を引かれる。 途中ぶらっと寄った七戸のさかた温泉は良い銭湯でその夜は勝手知った田代高原に前泊した。

7時半ロープウエイ乗り場はまだ閑散としていたが40分位前から登山者が並び始め、20分早い始発に乗って一気に山上の人となった。 思いのほか雪がびっしりで青空の下に左から赤倉岳、井戸岳、八甲田大岳と雄大な景色が広がっている。 さて箒場コースへは大岳ヒュッテ回りでと思ったが駐車場で話をした福島のご夫婦から赤倉岳までスキーを担いだ方が楽だと教えて貰い、 また雪が繋がってそうなので直登することにした。

振り返ると中央にロープウエイの山、左右に田茂萢岳と前嶽が見える。 青森市と陸奥湾が意外に近く、遠くに岩木山と白神山地が白く浮かんでいる。 岩木山は天気と日程の調整がつかず計画から外れたがいつか滑ってみたい山だ。 山肌を覆う木は厳冬でモンスターになるアオモリトドマツでかなり小振りだ、 尤も北海道なら森林限界かハイマツの高さで緯度の違いを感ずる。

真ん中の赤倉岳がいよいよ近く、手前の1521まで雪は大丈夫そう。 ツボで大岳をピストンするという百名山狙いの女性とこの急斜面をスキーで滑るという青森の男性がずっと一緒で、暫くして振り返ると男性の方は源頭を一気に滑り降りていった。 正規な八甲田温泉ルートではなく、事前に下の道路からクラックが入ってないか確かめたそうだが一人で良くやるなって感心する。 さてそろそろシートラか、赤倉岳からの展望と滑降する斜面の様子が気になる。

【赤倉岳手前1521からの眺望】宮様ルートと大岳環状ルートを繋いで大岳ヒュッテに迂回する斜面の様子が良く分かる。 登山道にはあまり人が登ってこないので箒場岱ルートには向こうから回るのが主流みたいだ。 その下には遡行した寒水沢の源頭と白い毛無岱湿原が広がっている。 また大岳の裾野の向こうに南八甲田の山々が望まれ、最高峰の櫛ヶ峯1517mが白く目立っていた。

1521からシートラで5分も歩くと道脇に「赤倉岳1548m」のポールが立っていた。 更に道を外れた1541が山頂(写真中)みたいなので寄ったら展望(写真下)が抜群だった。 10mほど下から雪面が広がりいよいよ滑れるが折角なので井戸沢を遡行してピークを踏まなかった井戸岳にも寄ってみる。 井戸岳の山頂ポール1550m(写真右)も登山道の中途半端な場所に立っていたが最高点はお釜の淵に見える崖の小ピークでこの靴で登るのは無理だ。 さて適当な雪面から滑ろうとするとyomogiさんが大岳までどのくらいか聞いてくる。 改めて眺める大岳は思いのほか近く、また上まで良さげな斜面が広がっていた。

【赤倉岳1541ピークからの眺望】 目の前に見える高田大岳1552mはなかなか端正な山だ。 同じロープウエイの登山者が高田大岳から谷地温泉に滑るとか、先程の駐車場で今年は谷地温泉側の雪も良いですよと話が出ていたので気になる。 その裾にゆったりした箒場岱ルートの斜面が広がっていた。

井戸岳から成り行き任せの展開でヒュッテに下ると小屋の前に結構な数の登山者が休んでいた。 ロープウエイ駅を一番先に出発した我々よりぐるっと回って来た方が早かったようで次々にスキーヤーが登ってくる。 見ていると箒場岱方向に進むグループと大岳の東斜面に向かうグループに分かれ、 東斜面は山頂まで雪が繋がっているのだろうか或いは楽しい斜面でもあるのだろうか気になる。

大岳の広大な北斜面(写真上)にジグを切って直登するのは我々のみ、ギリギリまで雪を繋いでスキーを担ぐとすぐ見覚えある山頂だった。 酸ヶ湯からの登山者で賑わい、二人が嬉しそうに初ピークを踏んだ。 南八甲田の山々の隣に岩手山を同定、ずっと奥の白いのは鳥海山だろうか? 地元らしき方から違うよと山々の名前を教えて貰うがさっぱりだった。 大岳のお釜の淵にはトレースがあって東斜面に滑って行けそうだ、さてここからどうする?勢いで小岳と高田大岳(写真右)まで行ってしまう?

暫し迷ったがバスの時間が気になるので往路を戻る。 山頂でシールを外して北斜面を滑降、ちょうどザラメになり掛けで実に気持ち良い。 ずっと向こうに滑る予定だった赤倉岳の東斜面が見える。 途中、大岳の東斜面に向かうツアーガイドさんに行先を訪ねると山頂には寄らず万年岩という所から小岳を超え猿倉方面に滑降するとか、 地元だから良い場所知ってるんだろうな、車の心配がなければ付いて行きたいくらいだ。

コルから適当にオープン斜面を下ってゆくと暫くして箒場岱ルートの案内板と合流する。 広大なルートなので滑ってる人を見掛けることは少なく3人グループの他にボーダー一人とすれ違っただけ。 山頂が黒っぽく見えていた高田大岳(写真左)だが良さげな斜面が山頂まで延びていた。 やはりバス一本遅らせて登れば良かったが次のお楽しみ。 やがて緩やかなツリーランとなり、案内板は頭のはるか上だが箒場の茶店まで滑り降りることができた。 次のバスまで1時間半以上間があったが運良く一人ヒッチハイクで車を回収し、 日本三大秘湯の谷地温泉でさっぱりして次の鳥海山に向かった。

<翌日の 鳥海山 はこちら>
<2016年の 井戸沢〜八甲田大岳 はこちら>


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