ガロー越沢〜黒松内岳  740m (黒松内町) ■Home
  2012年6月23日 曇り時々晴れ メンバー7名
  8:55ガロー越沢入渓→13:45林道550m→(14:35-15:10)黒松内岳→15:50下山口→16:05ガロー越沢車デポ

週末は気温が低く雨に降られる可能性もあるとみて「万の助沢」を予定したが 数mの滝が一つだけとの情報にすっかり行く気が削がれてしまった。 急な心変わりで申し訳ないと思いつつ、隣の「ガロー越沢」を登り万の助沢を下ってみてはどうかとメンバーに打診すると 「どうせどんぐりの背比べだべさ?どっちでも良いよ」という大方の意見である。 確かにこちらも期待できそうにもないが初見の沢と言うこともありダメ元で出発することにした。
          


早朝札幌はジリのような雨が降って肌寒かったものの 黒松内が近づくと次第に天気が回復、 あーやっぱり来て良かったという感じになってきた。 道道脇の駐車帯で身支度を済ませ林道を少し進んだ万の助沢の分岐に車をデポ、 更にそこから数分でコンクリートの橋が敷かれたガロー越沢に到着する。 この沢は今まで何度も通り過ぎてるがまさか遡行するとは思いもよらない小さな渓だった。                   
          


入渓してすぐ滑が現れニンマリしたがすぐに単調な小川歩きとなる。 退屈には違いないがそれより明るい空の下で久々に沢に浸る喜びの方が勝っていた。 狭い沢筋から正面に見えるのは黒松内岳かと思ったがどうやら561mポコのようである。 出発が遅く既に10時になろうとしている、万の助沢の下降を諦め山頂踏んで下山することにした。 遡行を始めて1時間以上になるが段差のような滝やバスタブみたいな釜が出るだけで 「やっぱりブタですかぁ〜」の声も聞こえ始めた。                    
          


沢登りで滝の定義は3m以上を言うらしいが、 初めて出てきたこの滝(写真左)がすこぶる新鮮に見えた。 この奥に6mの滝が二つ続きFさん先頭にはりきって直登する。 ただ岩質が結構すべるのでそれなりに気を遣った。                   
          


段差のようなものを含め小気味よく小滝が続いて楽しくなってくる。 雪が解けたばかりの斜面には柔らかそうなウドが芽を出していた。                    
          


そしてゴルジュの先に6mのチムニー状の滝が目に留まりアドレナリン放出! つるんとした水際は落ちたらドボン、 へつりと突っ張りで緊張を楽しみながら登る。 ザイルを出すのを待ちきれずに登ってくるメンバーもいる。 こんな滝があったとは、 もう誰もこの沢をどんぐりだなんて思っていない。                    
          


小滝を幾つか越えc380の二股に到着すると左股の本流に大滝15m(写真左)が架かって気を引いた。 この大滝を越えて山頂を詰めたいところだがすぐにヤブに消える沢なので右股から上の林道に出ることにする。 右股に入るタイミングが少し遅かったようで小尾根を乗越し沢に戻ろうとすると雪渓の詰まった滝が見えたので巻いた。 思った以上に何でもありの沢でヘロヘロになる。 そしてc450で12mの滝(写真右)が出現し直登して滝口へ抜けるとすぐ上にも5mの滝があった。                   
          


やがて水がちょろちょろ流れる極端に狭い沢形になる。 小粒な涸滝に手こずりお助けなど貰いながら、 ふと先ほど登った12mの滝口に環付きカラビナとシュリンゲを置き忘れたのに気が付いた。 いまさら取りに戻る気もせずあのままゴミになるかと思うと悲しい。 沢形が尽きると極太のネマガリを漕ぐ、後のKoちゃんが「生まれる!生まれる!」 って騒いでる訳がすぐ分かった。 林道に出て妊婦のようにふくれたお腹から出てきたのは竹の子だった。 ハクサンチドリの咲く道を辿ると山頂までジグザクの刈分け道が延ている。 これはいったい何の道?と思いつつ笹薮にニョキニョキ生える旬の竹の子に手が延 びた。                 
          


それにしても急な登りだ、 なだらかな笹尾根とガロー越沢の谷間を眺めながら一休みする。 やがて日本海に続いて噴火湾が望まれ渡島半島の付け根に居ることを実感、 もしかしたら今まで登った中で一番の展望だったかも知れない。 山頂でまったりラーメン食べてるとこんな時間にぶな滝から登ってきた札幌のパーティがいた。 下山すると運よく山菜取りの車に乗っけてもらい車回収、幽泉閣の美人の湯でつるつるさっぱりして次に向った。 前半のだれた沢が変身してくれ思いがけず楽しめました。                  


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