2010年10月初旬 晴れ時曇り メンバー5名
5:15林道→5:55入渓→6:55c510m二股→9:05c750m二股→(10:45-11:25)旧遊楽部岳→15:10登山口
今まで何度も天気に振られた太櫓川に行ってきました。
夏道下山で日帰の予定だがどうせなら釣りと焚き火も楽しみたいと
登山口から20分ほど歩いた川原にテントを張った。
ちょうど道道ヘアピンカーブのすぐ傍で帰りは道路から直接荷物を回収という算段である。
久々に竿を出すも釣果一匹に留まり骨酒の当ては外れたが、
星の瞬き、小川のせせらぎ、焚き火の音と炎の揺らぎ、それだけで十分満足な夜だった。
翌朝、テントをそのままにまだ薄暗い林道を歩いてほぼ地図の終端より入渓する。
徒渉を繰り返しゴーロを歩くといつの間にか青空が広がっていた。
ふと足元の浅瀬に大きな魚が逃げ回り総出で追い掛けるも魚の方が一枚上だった。
やはりいる所にはちゃんといるんだなと妙に納得する。
右岸の高所より滝が支流になって落ちると510m二股で小さなテンバと焚き火の跡があった。
雨が降ったらひとたまりもない場所だから人が来たのは最近のようである。
これより右股に進むと山の斜面に陽が射して色付いた木々がとても美しい。
しっとりした渓谷と紅葉が相まって素晴らしいの一言に尽きた。
ほどなく5m内の小滝が小気味よく現れる。
登れるものが多いが前々日の雨で水に勢いがあり釜を持った滝、濡れるのが明らかな滝はさっと巻いた。
やがて610mで手応えある釜持ち二段の滝3+8mが出てくる。
一段目は容易、少し微妙な二段目は左岸からザイルを引いた。
結局ザイルを使ったのはここだけだが滝の数が多く下降向きでないと言われるのも分かる気がする。
660mで8mの滝、夏場なら快適そうだが流石に遠慮して巻き始めると直登を試みたメンバーが難儀してるのが見えた。
滝上より急いでザイルを垂らそうとすると水飛沫を浴びながら登ってきてほっとする。
これよりゾクゾクするようなV字状の景観となるが呆気なく750m二股に到着、
更に続く小滝や滑滝でぐんぐん標高を稼ぐと背後に端正な太櫓岳が姿を見せやがて陵線に臼別岳が望まれた。
明瞭な沢形に1110mまで水が流れ、源頭の雰囲気もないまま15分の藪漕ぎで登山路へ抜けた。
広い旧山頂には入れ替わり立ち替わり登山者がやってくる。
葉の落ちた木々の間からまずまずの展望だが周囲に特徴ある山がないせいかいまひとつの感なきにしもあらず。
復路は登り返しにうんざりしながら登山路を下り臼別岳で一休みする。
眺めはこちらの方がまだ少し良い。
この時間でもまだ登山者と擦れ違い、熊の痕跡一つ無く、今日の遊楽部岳はイメージとだいぶ違っている。
黄色い楓のトンネルを辿って漸く登山口に着いたが車の鍵をテントの中に忘れたのに気づき力が抜けてしまった。