風不死岳ロックサムルート  1102m  (千歳市)  ■Home
2014年10月26日 曇り時々晴れ ロックサムルート メンバー3名
6:45登山口→7:50ロックサム→8:45・F2上→(10:35-11:05)風不死岳→12:15北尾根登山口

紅葉の時期から初雪の便りが聞こえ始める頃まで、楓沢など樽前山の裾野に刻まれた涸れ沢が旬を迎える。 一の沢から苔の洞門まで主な沢筋はほぼ登ってるが苔の洞門の一本手前にあるこのルートが未踏で気になっていた。 途中にあるロックサムと呼ばれるシンボルの様な岩塔を見るのがちよっと楽しみである。



沢の入口は国道から分かり難いが中に入るとしっかりした沢形が延びていた。 苔生した岩に落ち葉が敷き詰められ、枯葉の匂いに気持ちが落ち着いてくる。 すぐ傍をガサガサと獣の歩く音がして声を発するが一向に去る気配がなく、 もしかして熊かと思ったら鹿の鳴く声が聞こえてほっとする。 やがてガレガレの岩で埋った個れ谷となり、先日の大雨の影響もあるのか全体的に荒れた感じだった。 大小の岩がゴロゴロ転がって浮石が多く慎重に歩く、 つい足元ばかりに気を取られていたがふと横に20m程の岩塔が立っていた。 おーこれがロックサムだな!危うく見逃すところだった。 確かに親指と言われればそう見えなくもないが、 テッペンから見る景色はさぞ素晴らしいだろうと思いながら後にする。 そして水がちょろちょろ流れる580mでチェックストーンのF1が現れる。 滝は8m程だが小さな家くらいはあろうかという大岩が挟まって何とも不気味だ。 右岸の乾いた側壁はボロボロで芳しくなく、ザイルで左岸から登ると滝上からは支笏湖が望まれた。



そして沢のどん詰まりに水の滴り落ちる垂滝F2(670m)が現れる。 高さ6m程だが両岸高く、ザイルを出して左のルンゼを登る。 登り切って見下ろすと高度感あるワイルドな景観に気分が高まってくる。 更に7OOmから右のガレマークを詰め、820mの三俣で真ん中を行く。 流石にもう滝が出てくる雰囲気では無いが荒々しい崖の中に急なガレが続いてちょっとワクワクする景観である。 落石に注意しながら一気に高度を稼いだ。



ガレを詰めた源頭は春になったら一面のネギ畑だろうなと思えるような急斜面で、 登り切って965mの尾根に出る。 木が斑で良い感じのまま1000mのポコに出たがガスって山頂は見えず、コンパスを合わせると沢形が人って思ったより複雑な地形である。 それでもスカスカした尾根に気まぐれなシカ道が延びてすんなり頂稜西斜面に取り付くことができた。 藪漕ぎと言う程でもなく、少しばかり煩い灌木を分けると山頂手前の登山路だった。


          


山頂は結構な人だかりで、風を避けブッシュの中で休んでると支笏湖ブルーが見えだす。 水色の絵具を解いたような色合いで同行のyoshioさんもこんなのは初めてだと言う。 北尾根では数組の登山者とすれ違い、今日の風不死岳は何時になく大賑わいである。 ロックサムルートはさしたる藪もなく風不死岳に登る選択肢が増えて嬉しい。          



          








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