恵岱別川〜暑寒別岳 1491m (北竜町・雨竜町)   地図はこちら  ■Home
2011年8月中旬 晴れ メンバー4名
8/13 5:30増毛C0→6:55恵岱別川林道c380m→7:35入渓c370m→8:20三段ノ滝→15:30c860m二股C1
8/14 4:35C1→9:10尾根道→(9:30-10:00)暑寒別岳→12:35暑寒荘

暑寒別岳から南暑寒別岳へ夏尾根を縦走すると沼や地糖の点在する広大な源頭風景に恵岱別川遡行の興味をそそられる。 この沢は奥深く山頂へ抜けるには一泊を必要とするが途中の三段の滝を始めスケールの大きさと原始性に期待を膨らませ前夜増毛へ向かった。

  観光パンフにも載ってる見応えある三段ノ滝     途中幾つも釜や樋があって面白く遡行できる     中にはぞくぞくするような険しいゴルジュも
道々94号から恵岱別川林道に入りゲートを過ぎると半分程で土石が埋まりストップする。 そこから終端まで歩くと更に踏み跡が続いてすんなり入渓することができた。 川の砂地に靴の跡があり、どうやら北竜町の観光パンフにも載ってる三段ノ滝を見に来た人のようである。 この大滝は下からは二段目までしか見えないが轟音を響かせ巨大な釜に落ちる様は圧巻で暫し見とれてしまう。 右岸から巻くと滝の落ち口からゴルジュ地形が続き、降りどころを探りながら40分かけ沢に戻った。 このあと平坦でだれた川歩きを我慢すると、しっとり趣きあるゴルジュのような樋が次々に現れ中は板状の節理と苔がとても綺麗である。 透き通った清流に腰まで浸かり、へつったり、巻いたりしながら越えてゆく。 やがてc700で大きな釜に差し掛かると滝上に熊がいて体が固まったがこちらに気付くと急な右岸を駆け上がり姿を消した。 もし滝を降りてきてたらと思うとニアミスどころでなくぞっとする。 さてここを越えるには熊と同じ高巻きがベストに思えるがまだ上にいるかも知れずへつることにした。 手掛かりに乏しいへつりだったが先行メンバーのお助けロープで全員すり抜けほっとする。

上にいる?熊を刺激しないようヘツリでそっと抜ける  c750過ぎると手頃な滝が出始め標高を稼ぎ出した   沢泊まりの醍醐味を楽しむ、魚影がなく若干寂しい
初日は樋と釜の処理に時間をとられたがc750の釜滝を巻くと徐々に渓相が変わり巨岩と小滝・中滝が続き出した。 程なく860二股に着き草中に一張り分のテン床を見つける。 焚き木集めの最中、アブに散々やられ体中にジンマシンが広がったが飲み薬を貰って治まった。 煌々と燃える焚き火と満天の星、ジンマシン以外は素晴らしい沢泊まりだった。

明るくなると同時に出発するやすぐ釜付6mの滝である。 低く巻いて越えようとするが足場が悪く結局急な草つきの高巻きを強いられ眠気がぶっ飛ぶ、 笹に捕まりながら下の様子を伺うと巨大な垂滝40mが奥に控えてるのが見え驚いた。 ここは一気に巻くしかないが何処まで登れば気が済むだろう、滝の両岸は気の遠くなるような高さだった。

 テン場を出発して早々40mの大滝にビックリさせられた  振り返ると沢筋の傍に小沼が点在し良い眺めである  大きな雪渓を越え軽く藪漕ぎして従走路に飛び出した
久々の大高巻きに1時間を要して沢身に戻るとその先が両岸高いV字谷で何となくやな予感がする・・・ 先を伺うと水煙の奥にもう一本垂滝40mが見え隠れし唖然とさせられた。 開いた口が塞がらないまま左岸を高巻くと尾根越に南暑寒別岳が望まれ50分掛けて沢身に戻った。 出だし早々この二つの大滝の印象があまりに強烈でその後の滝や高巻きはどれも小粒に感じられる。 終盤快適な小滝をどんどこ登って高度を稼ぐとやがて空が開け源頭へと導かれた。 階段状の岩棚から清水が流れ、雪渓が消えたばかりの沢岸に純白のミズバショウと鮮やかなエゾノリュウキンカが咲いて まるで庭園のように平穏である。 目指す山頂が近づき振り返ると沢筋の近くに小沼が点在していた。 1150m分岐を左に取った方が従走路に早く出るのを承知で右を選んだ。 手足を突っ張りながら登る小滝が幾つか続いて大きな雪渓を越えると低潅木に突入、 最後ハイマツに変わるや従走路に飛び出した。 ヨツバシオガマを愛でながらトンボの飛び交う山頂に到着する。


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