エサオマントッタベツ岳1902.0m(日高)  ■Home
2004年8月上旬 晴れ後曇り  総時間12.10(休憩含) 標高差1250m 片道8.8km
林道835→入渓900→c1120(1200)→c1350滑滝1300→北東カール(1330-1405)→山頂(1525-1545)→北東カールC1(1640)
北東カールC1(630)→入渓1100→林道車止1130

 エサオマントッタベツ川から目的地の北東カールを望む    全長300mの急な滑滝              カール壁を登る途中から見た端整なエサオマン山頂
エサオマントッタベツ川出合い広場に既に数台先客あり。笹が被る林道を行け る処まで車で行き登山BOXからまだ先に延びる踏み跡(2箇所大きな崖崩れ)を辿って入渓 した。明るい川底の滑が次々と現れ楽しく底まで透き通る深みにはオショロコマが沢山い て帰りは暑さに我慢できず行水して遊んだ。
入渓してすぐ北東カールが遠く望まれ少しずつ近づくのが嬉しいが頂ははるか遠い。 本流には迷わぬように石が積まれたり赤ペンキの印が目立ち次第にポッケから地図を出さ なくなる。c1120で右から水量の同じ支流が入りここは左と判断したが少し先を見るとご 親切にも赤ペンキが付いていた。迷う心配がないのは有難いが日高の原始性が薄れるような 気がして少し寂しい。
c1350からいよいよ長さ300mの急な滑滝の始まりで幸い水量が少なく乾 いた岩を選び時に両手を使って慎重に高度を上げる。滑滝の途中で単独者が大の字で寝て おり後で上川の谷氏と判明し下山も一緒となる。
ようやく歓声と共に雪渓が残る北東カール に着く、既に登頂を終えた先客で賑わい狭いテン場に4張り張られていたので右上の草場 に広めの平坦地を見つけ急ぎ設営した。
そしていよいよ稜線まで標高差300m以上を登るカールバンドが待ち受けている。カール底 から見る限り垂直な屏風に囲まれてるようで首が痛くなる高さである。深く切 れ込んだキレットが2箇所並んでいるがエサオマン寄りに飛びつくと酷い目に会う、実際 この日も稜線にいたパーティがザイルを出しても上れず登り直している。我々は一番左端 のガレ場から登ったが下のテントがみるみる小さくなる程の急斜面でたっぷり汗を絞られた。 崩れやすいガレも半分ほど上ると潅木が出始め両手を使ってよじ登りJPから200m程東寄り に下がった稜線に飛び出た。
腰程の這松を15分漕いでJPを超えると小さなテン場があり北見のパー ティが休んでいた。カールバンド登り直し組で明日札内岳から下る予定という。私にカム エクへの稜線を指し「札内はどれですか?あっちですよね」と聞いてきたので「JPに上れ ば裏に見えますよ、向こうに行ったら戻って来れませんよ」と伝え笑って別れたが少しゾット した。JPからの稜線はとても歩きやすく途中キレットを覗きながらピラミダルな山頂に至 った。雲が広がり幌尻方面は全く見えなかったがカムエク以南は頭が隠れながらもぼんやり 遠くまで望まれ満足感で一杯である。
下りはJP手前一つ目にある踏み後の付いてるキレット を降りた。嫌がうえでも足元を見るので高度感ばつぐんまさにカールにころげ落ちる感じで ある。一歩一歩慎重に下るがテン場へ真っ直ぐなのであっと言う間に着いた。(登りはきっと 楽であろう) 雪渓で冷えた飲み頃のビールと鍋に舌鼓を打ち満天の星の下で宴が続いた。
エサオマン〜カムエク 縦走はこちら
     
 ご同行した角田・菅原両ご夫妻         稜線鞍部から札内JPを望む           滑落せぬよう慎重にキレットからカールへ降る
 
 カールバンド上部全景(左JP・右エサオマン)、実際はもっと高く圧倒される。登りは上写真の札内JP左直下であり壁の急斜面がお分かり頂けると思う

inserted by FC2 system