イワウベツ川〜盤ノ沢〜羅臼岳(遡行) 1660.2m(道東) 地図はこちら  ■Home
2005年10月初旬 曇り メンバー2名
イワウベツ川入渓6:00→盤ノ沢8:40→稜線13:40→羅臼平14:35→木下小屋17:05(休憩含)

PM9時過ぎ岩尾別温泉ホテル地の涯に着き木下小屋横へ車を移動して車中泊とする。 翌朝目覚めると気の早い登山者がまだ薄暗い中を何組か通り過ぎて行く。 急いで支度し露天風呂の脇を通ってイワウベツ川へ入渓する。 すぐ滝が現れるが右岸の取水用の鉄ハシゴを使って上に出る。 沢の水量は少なく川岸の潅木や倒木が煩わしいが少し行くと綺麗な滑や樋状の小滝が現れる。 途中8m程の直登出来ない滝が現れ鹿道に倣って左岸から高巻いた。 この後も高巻き途中で何度か鹿道と出くわすが全く良いルートを取るものだと感心する。

 イワウベツ川・樋状の流れが始まる      イワウベツ川・450m過ぎ長い滑状の岩盤が続く     イワウベツ川・550m付近ゴルジュの滝

「山と谷」ではc450から盤ノ沢へ移ると記してあるが事前の情報を元に更に奥へ進んでみると なるほど見事な長い樋状の岩盤が現れた。 ここは一見の価値がある! 水の浸食で長い間に作られた自然の造形美に思わず感嘆の声が上がった。 濡れると寒いのでなるべく樋中や小滝を避けたいところだが岩肌がのっぺりして良く滑る。 この終盤c550に二段ゴルジュの滝が現れ右岸を低く巻き終わると奥にも滝が見えここから盤ノ沢へ乗越すことにした。 小尾根を30m程上がると早くも隣の沢音が聞こえ15分もかからず白い滑床へ降り立つ。 水量はこちらの方がはるかに多いがそれでも少ない部類だろう。 綺麗な滑と小滝が連続し空が開けて明るい沢相だ。 c660で三段30mの大滝にぶつかり右岸を高巻き20分程で沢身に戻る。 更に40分ほど歩くとc730で二段20mアヤメの滝となる。右岸を巻く途中の斜面がアヤメの畑になっている。 ここにすっぽり苔に覆われた岩が一つあり美しい緑に輝いている。 好天の予報に裏切られ強い風に運ばれ雲が切れ目無く押し寄せてくる。 今日は稜線でテン泊し翌朝のご来光を拝む予定だが上の寒さが何とも気がかりだ。 c745で二股を右に選び6m程の滝を右岸から巻く、何れの高巻きも特別難しくは無いが取り付きが泥で滑る。 c800で7mハングの滝ここも右岸高巻きで難なくクリアする。 沢は一層狭くなり倒木や枝を潜りながらの煩わしい遡行となる。 c900を過ぎると急に水が涸れ思案の挙句にお泊まり用に3gづつ担いだが何と暫くして水が復活しc1200 まで水流が続いた。辺りはすっかり濃い霧の中となりc1100手前に6mの枯滝が忽然と現れる。 左岸の草つきを高巻き後は僅かな沢型を辿るように詰めると僅かな藪漕ぎで稜線上の従走路へ飛び出した。 強烈な風と寒気の中を小急ぎに3分で三ツ峰のテン場へ、更に50分歩いて誰もいない羅臼平のテン場に着いた。 風の当たらぬテントの位置をあれこれ探してるうちこのまま下山することに決め大急ぎで出発する。 下る登山道から見える山頂は薄っすら白く冬景色で寒々しい限りたっぷり担いだビールも諦めが付く。 今が盛りの紅葉の中を駆け下り木下小屋へは真っ暗になる寸前に到着した。  
     
 盤ノ川に下る・滑の川床        c660・三段30mの大滝            c800・7mハングの滝


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