朝3時半に自宅を出発し三笠市を過ぎるとようやく空が白んでくる。
晴れの予報にもかかわらず道路が濡れているのでガッカリだ。
富良野に入ると山辺にある太陽の里公園へは15分足らずで到着した。
新道登山口の手前に小道があって赤テープが垂れていた。
隣の車で食事中の男性に一応登山口を確認、ちょっと紛らわしい。
出発早々から急登で足が重い、
樹林で視界の利かぬ単調な登りが1時間ほど続いて見晴台を通過する。
見晴台といっても木の間から山辺の田園風景が垣間見える程度だった。
ぼんやりガスってるが午後からの好天を期待する。
そこから40分ほど登って鶯谷、さらに40分で半面山に到着する。
標識の落ちたポールが立っていた。
雲峰山までは道が悪く深い雨裂ができて歩き難い。
その途中に小さな湿原「熊ノ沼」があって葦と水芭蕉が群生していた。
近くに遭難碑(S56・9月旭商生)が建っていた。
雲峰山からは山頂が間近に望まれ、人がマメ粒のように見え隠れする。
山頂から地獄谷(本谷)へ断崖のような岩稜とその本谷を挟むように荒々しい支稜とリッジが見て取れる。
屏風岩と夫婦岩も迫力ある景観である。
山頂直下はちょっとした岩陵帯で右に進んでピークに到着する。
ひっそりした狭い山頂に風が吹き上がりのんびりと初ピークを楽しむ余裕がない。
木製の標識板が無残に転がり文字が擦れて風雪の厳しさを想像する。
少し青空が広がってきたが次々と雲が湧いてスッキリしない。
雲に邪魔されながらも稜線続きにポントナシベツ岳と夕張岳が望まれた。
その右は桂沢湖の一部、その隣は幾春別岳だろう。
ずっと先に白っぽい岩稜が特徴の崕山も見えている。
噴煙を上げる十勝連峰と大雪山、金山湖の向うは北日高の山々か。
旧道コースの北尾根も小岩峰が並んでなかなか良い眺めである。
かたや新道コースはパッチワークみたいな畑や喉かな田園が広がっていた。
荒々しい岩陵を伴った取っ付き難い感じの山だが、
花の時期に再訪してみようと思う。