赤石山(フウレ・シュマ 山が・赤い)は神恵内道の駅から北東3kmに位置する積丹半島で数少ない1000m以上の山だ、
地図に山名は無いが麓の赤石という集落に因んでそう呼ばれている。
そのすぐ隣に二等三角点:珊内岳(サン・ナイ 浜に水が出る・川)があり、
同じ山域の珊内岳1091m(三等三角点)と紛らわしいが折角だから寄ってみることにした。
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当丸峠からは白い山々が朝日に輝き、今日の好天を約束しているようで嬉しい。
峠を下って除雪されたばかりの林道を進む、
積雪は去年と同時期の半分だが車1台通るのがやっとだ。
恐る恐る進んだ先に手頃な退避場があってほっとする。
スキーで出発すると小尾根と小沢が入り組むが、造材小屋を過ぎてすっきりした広尾根に出合う。
右隣の尾根に黒い岩塔を垣間見ながら堅雪にぐいぐい標高を上げ、500mで山頂からの長い主尾根に出る。
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小さなポコを越えながら尾根を辿ると600mの手前で細く急な登りとなる。
これを越えると広く緩やかな斜面の先に赤石山と思しき白いピークが望まれた。
まだかなり遠く1〜2時間は掛かりそうだが、
時折眼下に神恵内の海と海岸線を眺め、右に白い山々が次々に頭を覗かせ退屈しない。
スキーが楽しめそうな広尾根をシャツ一枚になってのんびり登った。
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二ノ目川の広い源頭をトラバースしてポンと突き出た珊内岳を先に目指すことにした。
近づくとそれはのっぺりした頂稜の一角で、一番高そうな中央の潅木にテープを結び珊内岳ピーク(写真左)とした。
海をバックに能蘭山と鉞山が小さく、大天狗山の山容が気を引くなど、なかなか良い眺めが広がっている。
そして数百m先の平坦な赤石山(写真右)に到着する。
立ち木一つ無く何処がピークか判然としないが展望はこちらに分があった。
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赤石山の山頂からは半島最高峰の余別岳を始めとする積丹岳、ポンネアンチシ山が中央に大きく聳え、
珊内岳〜ガニマナコ〜屏風山がその手前に連なっている。
両端の大天狗岳と泥ノ木山がなかなか端正で、どれもこれも真っ白な光景に目を奪われる。
更に海に浮かぶ暑寒連峰など素晴らしい展望に酔いしれる。
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長い尾根を滑降する途中で一息入れ半島基部に広がる山々を眺める。
この一帯は天狗様が多いだけあって数百mの低山ながらピリカラな山容が目に付く。
左にはトーマル峠を挟むように泥ノ木山と当丸山が白く尖がり、
海の先にニセコ連山が一列に並んでいる。
山は天気次第と言うが360度これほど眺望の良い山もそうあるまい・・・休みを取って来た甲斐があった。
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先日の悪天が功を奏し、斜面が雪化粧して綺麗なばかりかスキーが良く走った。
山と海に向かって緩やかな尾根を滑るのは殊のほか爽快である。
この尾根の末端には小さなポコが2-3つあるので700mから沢に入ることにした。
思ったより広い沢形でしかもまだ雪が腐る前で結局、山頂から登り返しなく快適に下山することができた。
積丹半島で1000m以上の山は5座あり赤石山は最後のピークだったが、
ここまで展望と山スキーが楽しめるとは思わなかった。
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<2013 の珊内岳〜ガニマナコ〜屏風岳はこちら>